夏になると食欲が落ちると聞く。
しかし悲しいくらいに貪欲な胃を持つ私には関係のないこと。
そんなことを話していたらお肉屋さんを経営しているお友達がレバーをくれたのです。うひょーい。
万年貧血もちの私にとってはありがたい限り。
「うれしー!レバー大好き!」なんて無邪気に言ってましたよ、あの頃の私は。
いや、本当に好きですよ?混じりっけなしに大好きです。
ホルモン系こよなく愛しています。
けど、けどね?レバーがふたごって初耳なわけですよ。
え?ちょっと待って。タイムタイム。
いつも買うとき、君ひとりやったやん。
「僕らの絆は決して分てないっ★」ってくらいしっかり繋がっとるのは誰?
まったく似てないけど二卵性のふたご?ふたごなの?
もしかしたら気のせいかもしれないって目を閉じてそっと薄目で見てみた。
しかし現状変わらず。
…おーけい、おーけい。
一旦、グーグルの野郎に聞こうじゃねえか。
お前さんが何者なのかってのをさ。
「レバー くっついている」で検索
お前、ハツか…‼
近所のスーパーでは、いつも別々でしたやん!レバーとハツゥ…。
「え、僕らそんな関係じゃないよ」って言いながら陰で付き合ってるやつやん。
台所っていう孤独な戦場でそんなだまし討ちなくない?
物語の中盤で本当は敵側のスパイでしたって言い残して去る仲間かよ。
けど、このまんまってわけにもいけんので検索しながら下処理をしていくわけですよ。
あぁ…ハツってとってもハツな雰囲気をまとっていてハツゥって感じのフォルムをしているのね、初めて知った。
もう私の手は殺人鬼みたいになってますよ…。
スジよ、まだ離れてはくれませんか。
そろそろ勘弁してほしいのですが…あぁ、まだ頑張りが足りないと。それは失敬。
頑張る…けど今日はもう初回特典ってことで…。
次回、次回はもっといける。きっと平常心で挑める。
今回、実はノット心の準備やってん。
分かるやろ?初めてのチャレンジって準備が重要なん。
そんなことを語りかけながら孤独な戦いに何とか勝利を収め、血ぬき作業という名の現実逃避へ。
甘辛く煮て食べた。おいしかった。
生き物をいただくってこういうことなんだなって思った。
けど、ちょっとトラウマになりそうだった。
そして今日、別の釣り好きの友達にアジをもらった。
新たな戦いの火ぶたが切って落とされた…気がした。